The Bamboos – Medicine Manは、2012年にリリースされたオーストラリアのファンク/ソウルバンドThe Bamboosの6枚目のアルバムで、ファンクを基調にしつつ、ソウル、R&B、ポップ、ロックの要素を取り入れた多彩な作品です。バンドのリーダーLance Fergusonが手掛けた緻密なプロデュースが光り、ヴィンテージ感とモダンなサウンドが融合しています。このアルバムの特徴は、多彩なゲストボーカリストを迎えている点です。リードシングル「I Got Burned」ではロックバンドYou Am IのTim Rogersが参加し、エネルギッシュなロックソウルを展開。「Where Does The Time Go?」ではAloe Blaccが温かみのある歌声を披露し、バンドの滑らかな演奏と美しく調和しています。また、バンドの常連シンガーであるKylie Auldistが多くの楽曲でソウルフルなボーカルを提供し、アルバム全体をまとめ上げています。楽曲はジャンルの境界を超えた多彩なアプローチが魅力で、ホーンセクションが軽快な「Window」、シネマティックなインストゥルメンタル「Midnight」、エレクトロニック要素を取り入れた「Medicine Man」など、曲ごとに異なる個性を楽しめます。さらに、James Blakeのカバー「The Wilhelm Scream」では、原曲の繊細さを保ちながらバンド独自のサウンドを融合させています。本作は、The Bamboosの成熟した音楽性を示し、ファンク/ソウルという枠を超えて新たなリスナー層を開拓しました。オーストラリアの音楽シーンを代表する名盤であり、幅広い音楽ファンにおすすめの一枚です。